タイトルに惑わされない為にはどうしたらいいのか。
新聞や雑誌の見出しや本のタイトルに衝撃を受け、
なんとなく買ってしまったり、
これは信用できるし自分を高めてくれそうだ。
などと気分が高揚し、
手に入れた途端、
「私は飛躍できた。」
と思い込むことはないでしょうか。
私自身、
元々は周りに流されやすい性質を持っていて、
衝動買いや言葉のマジックに惑わされることが多いです。
ここ最近になってようやくそんな自分から脱却しつつあります。
(これも思い込みかもしれないとは思いつつ。)
どうしているのかというと、
物事の本質を見抜くように考え、
1つの目線や視点から判断をしないようにしています。
欲しいものを見つけても、
・本当に必要なのか
・今買わないと損をするかどうか
・中身の薄い商品ではないか
・自己投資になるかどうか
・心が動かされたものか
・一旦頭をリセットしてからもう一度購入を考え直す
といった工夫をしています。
これらの意識づけや行動により、
以外と無駄な買い物は減りました。
ただ、後悔しないかどうかとか深く考え込んでしまうぐらいなら、
シンプルに欲しいという直感を頼ってしまう事もあります。
以前ブログで紹介した
『考えすぎない人の考え方』
の内容でもよく考えてから購入するよりも、
限られた時間内で選択を決めた方がよい判断である確率の方が高い。
という実験結果が書かれていました。
シンプル思考って、
情報が少ない分、
脳が余計なことを考えていないので、
瞬時に正しい判断をした良い結果であるともいえるんですね。
活字というのは、
客観的事実といった情報を100%伝えることはできない側面を持っており、
どういう意図や意味を含み、
筆者の心情は正しくはわからないのです。
これを上手く活用しているのがマーケターといわれる仕事です。
売れるための売り文句”キャッチコピー”です。
なので、
本や記事、動画のタイトル、
CMや広告、宣伝アナウンスなどの文章や言葉には、
購買意欲や興味を惹かれる魔法がかかっています。
「バイアス」と呼ばれる、
人が持つ”思い込み”の性質を利用しているのです。
例えば、
「〇〇力」「○○する力」「人は○○が9割」「○○大全」「○○になる10の習慣」
「○○法」「○○は間違い」「○○術」「○○論」「○○学」
「医者が教える○○」「~の専門家による○○」
といった具合に書かれたタイトルです。
こういったタイトルや見出しに惹かれるのはなぜでしょうか。
1つは、「安心感」です。
「医者が教える○○」「~の専門家による○○」
「○○術」「○○学」「○○論」「○○法」といった文面。
権威ある人やその分野のプロが言うなら間違いないだろうという思い込みから、
失敗や間違いのリスクが少ないと判断してしまうのです。
2つ目は「説得力」です。
数字の入った文面。
人は数値を見ると、誰もが共通した認識を持ちます。
具体的なデータであったり、
9割の人が上手くいっているなどと、
根拠も乏しい数値であっても、
「うん、なるほど。」
と頷いてしまうのです。
3つ目は「勘違い」です。
「○○力」とか「○○大全」「○○は間違い」といった文面。
これはよくも悪くも思い込みに騙されています。
自分に足りない部分を補いたいという心理を利用されています。
でも実際、
読んだからといってその力が得られるわけではなく、
全く期待とは裏腹のノウハウ本であるかもしれません。
勿論、
中には内容も濃く、
エビデンスもしっかりとしている良本もあります。
タイトルは酷いものだけど、
中身はとてもタメになる内容の本もあります。
これについての対策を考えてみます。
1つ目の「安心感」については、
本当に安心して読めるかどうかは著者について調べてみる必要があります。
どの分野のどの専門家なのか、
どういった実績があるのか。
そして「造語」ではないか。
つまり「〇〇学」「○○術」「○○論」は著者だけの自論かもしれません。
2つ目の「説得力」については、
9割などと書いてあったとしても、
あなたにとって9割の成功率や変化が起きるわけではない。
ということを自覚するべきです。
また、〇〇する100の方法とか、○○10の習慣といったキリのいい数字にも、
「100個もあったらどれか役に立つだろう。」
ではなく、
「100個も書かれていたら1つ1つの内容が薄く、
ありきたりな方法ばかり列挙されているのではないか。」
などと疑ってかかります。
購入前にしっかりと内容を確認しておくことをおすすめします。
根拠もなく、
又抽象的で役に立たない内容であることもあります。
3つ目については、
「○○大全」は一見、
すべてのノウハウや知識が詰まった辞書のような印象を受けますが、
手に取って中身を確認してみてください。
中身が薄く、
冗長的な文章や表現をしていて逆に頭に入ってこなかったりしませんか。
「○○は間違い」という本もよく見かけます。
その答えを知ろうと中身を見ると、
どこに答えが書いてあるか分からなかったり、
該当ページなどを読んでもしっかりとした答えがなかったりします。
しかも、
データによる説得力が乏しく、
主張が本当に正しいのか懐疑的になってしまうこともあり、
結局よく分からないまま読み切ってしまうかもしれません。
物事を知るには特定の部分だけではなく、
関連する全体像も把握・理解する必要があります。
枝葉末節の本ではないか判断が必要です。
タイトルに惑わされないためにはどうしたらいいのか。
①中身を必ず確認する。
②著者を調べる。
③エビデンスや具体性がしっかりとしているか。
④タイトルの印象による色眼鏡で中身を見ていないか。
⑤”あなたにとって”良い本であるか。
この5つのチェック項目を意識することで、
思い込みによる衝動買いや惑わされることは大分減るのではないでしょうか。
タイトルから「その本を最も著表す一語」を探ってみるといいと思います。