あなたの負のエネルギーは連鎖する。
現代のストレス社会では、些細なことでトラブルに発展してしまう事も多いですね。
人間関係のギクシャクが原因だったり、仕事でのミスだったり、疲労や運動不足、栄養不足など、ストレスの原因は無数に存在すると思います。
ストレスは上手く付き合えば力になるという話は以前しましたが、
ストレス渦における周囲への影響も考える必要があるという話を今回はしていきます。
他人にとって、あなたがストレスの原因となっていることもあります。
心当たりのある方はいきなり胸に何かがグサッと刺さったかもしれません。
どんな組織や集団にも影響力のある人っていると思います。
どういう意味かというと、
ここでは、「他人からの注目を浴びやすい人」という意味合いで使っていきます。
他人から注目を浴びやすい人の特徴として、
・喜怒哀楽の感情表現が豊かな人
・仕切り役のリーダー格の人
・肩書を持つ人
・外見が特徴的な人
・声量のでかい人・発言力が高い人
・周りと違うことをする人
などが挙げられるでしょうか。
他人から注目を浴びやすい、影響力のある人というのは、特にストレスを周りに振り撒いていることがあるのです。
例えば、
「今日、部長の機嫌が悪いな。」
と思えば、
「昨日奥さんと喧嘩でもしたんじゃないの?」
といったヒソヒソ話を周りが始めた矢先、部長から
「そこ、何ヒソヒソと話してるんだ?仕事しろ。」
と、普段なら軽い注意で済むのに感情的になりながら注意をしてしまう。
ここですでに怒りの感情というストレスが周りに伝染しているのです。
結果、周りの人には緊張感が生まれ、仕事へのストレスが増してしまいます。
他の例を挙げてみると、
仕切り役のリーダーや肩書を持つ人がため息や愚痴を吐きまくっていたとします。
すると、どうでしょう。
部下や立場の低い人たちも、モチベーションややる気が下がり、仕事やお客の愚痴を言い始めます。あるいは、仲間うちで軽いもめごとが起こりました。
チームの一体感やせっかく物事がうまく進んでいたのに、あの勢いはどこへやら。
他にもいろんな事例はあるでしょう。
皆さんの身の覚えにはどんなことがあるでしょうか。
もうお気づきかもしれませんが、
ストレス渦では、「沈黙が金」となるのです。
噂話、愚痴、怒り、悲しみ、苦しみ、辛さといったネガティブ要素は、表面化してしまうと周りに悪影響を及ぼしてしまいます。
私自身も、仕事上の愚痴や他人の噂話は出来るだけ控えるようにしていますし、怒りなんかの感情もその場を離れたりして表に出さないようにしています。
とくに噂話というのは、話の小ネタとしてよく話されるので、やめるのは難しいかもしれませんが、まずは自分がやめてみることから始めてみましょう。
影響力というのはマイナスだけでなく、勿論プラスの作用ももたらします。
熱く語り、根性論で乗り切ろうというのはさすがに考えものですが、不利な状況でも物事を前向きにとらえる努力をするのは、気持ちよく過ごすためには必要な要素なのです。
「今はこういう状況だけど、一緒に頑張りましょう。雨はいずれ止みます。」
「ミスしちゃったけど、しっかり振り返って次どうするか考えようか。」
「辛いよね、苦しいよね、けど、これ以上下向いてるとどんどん大変な気持ちになっちゃうから、これ以上は下を向かないようにだけして、今出来ることを考えていこうか。」
という具合に、なんとか好転させていく気持ちを持つことで、周りも同じ気持ちになるのではないでしょうか。
最近、YouTubeの動画で、元メジャーリーガーのイチローさんのインタビューで、
「モチベーションが下がっている時の対処法は?」
という質問に対し、
「それ以上モチベーションを下げないこと。」
と答えていたのが印象に残っています。
これも考え方ですが、
上がらないモチベーションはどうしたって上がらないし、無理に上げようとして上がらないとさらに落ち込んでしまう。なので、今あるモチベーションを維持していくのがベストということです。
なるほどなぁ。さすが、日本でも米国でも野球界のレジェンドは違うなぁ。と感心しました。
日本人は組織や集団、社会での”和”を大切にする人種ですので、
当然、影響力を持つ人の影響は濃く伝染してしまいます。
影響力のある人もない人も、自分が周りに影響を与えてしまうということに意識を向け、負のエネルギーを伝染させないように気を付けたいものですね。